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コラム

リタイア後の別荘や第二の家にトレーラーハウスはいかが?

リタイア後、「趣味のスペースや別荘がほしい」「コンパクトに暮らせる住まいが欲しい」と考えている方は少なくないはずです。趣味のスペースとして、または第二の家や別荘代わりとしておすすめなのが、トレーラーハウスです。

そもそもトレーラーハウスとは?

トレーラーハウスとは、タイヤのついたシャーシーフレームの上にコンパクトな住宅が乗せられている構造の家です。車でけん引できるコンパクトな家で、アメリカでは「モーターホーム」「モービルホーム」とも呼ばれます。外国映画や海外ドラマなどでよく見かける、「車と家が一体になっているようなモノ」といえば「ああ、あれか!」とピンとくる方もいるのではないでしょうか。

トレーラーハウスの設備

水道や電気・ガスなどのインフラ工事を行えば、一般的な住宅と変わらない設備で過ごせます。トイレやエアコン、シャワー、キッチンなども機能するため、第二の家や趣味のスペース、別荘代わりなどさまざまな用途で活用できるのが魅力です。もちろん、ベッドや冷蔵庫、テーブルや電子レンジといった家財道具も持ち込めます。

トレーラーハウスとキャンピングカーの違い

トレーラーハウスは、日本の法律基準では家ではなく「車両」として扱われます。よく混同視されるものに「キャンピングカー」がありますが、両者には「自走機能」「給排水機能」に違いがあります。トレーラーハウスはタイヤがついているものの、トレーラーハウス自体に自走機能はありません。あくまで他の車にけん引してもらうことを前提に作られています。

一方、キャンピングカーは一般的な車と同様にエンジンが搭載されており、自走が可能です。ただし、一般的な住宅と同じ給排水設備を備えているトレーラーハウスに対して、キャンピングカーは専用のタンクを使って給排水を行ないます。トイレやシャワーなどで使った水の排水処理は必須です。

昨今は「小さな家」ブーム?

トレーラーハウスだけでなく、昨今は「コンパクトだけど暮らしやすい家」が静かに注目され始めています。日本のみならず、アメリカでも「タイニーハウス(=小さな家)ブーム」が起こっているそう。

一般的な住宅の規格に収まらない、しかし一般的な住宅と変わらない住み心地で暮らせる小さな家が登場してきています。例えば、コンテナをカスタマイズして家にした「コンテナハウス」や事務所などにも使われる「プレハブ住宅」などがあげられるでしょう。

なお、アメリカには「ショットガンハウス」と呼ばれる様式のタイニーハウスもあります。これはアメリカ南部を中心にみられる家のスタイルで、細長い形状が特徴的な様式です。この名称の由来には諸説ありますが、「玄関のドアと裏手のドアを開け放てば、ショットガンの銃弾がまっすぐに通り抜けられるほど狭い家だから」という説が有名。アメリカならではの文化や背景が垣間見える由来譚です。

ひと昔前までは、「広く大きな家が理想」という風潮がありました。しかし現在は「ミニマリスト」なスタイルが注目され、モノを余分に持たない暮らしがポジティブにとらえられるようになってきました。それと比例して、「コンパクトながらも住みよい家」の魅力も注目されるようになってきています。トレーラーハウスは、そんなライフスタイルを理想とする方にぴったりな選択肢だといえそうです。

トレーラーハウスはどんな時に使える?

トレーラーハウスは一般的な住宅と変わらない設備を搭載しているため、各種住宅としてだけでなくカフェなどの飲食店、各種ショップ、美容室や事務所としても活用できます。近年は宿泊施設として、また災害時の一時的な仮設住宅として活用するケースも見られるようになってきました。

トレーラーハウスのメリット・魅力

トレーラーハウスが持つメリットや魅力はさまざま。以下にて、その一部をピックアップしてご紹介します。

設置条件が一般住宅と比べて緩やか

建築基準法において、トレーラーハウスは家(=建築物)ではなく車両として扱われます。よって、一般的な住宅が建てられない農地や「市街地化調整区域」にも設置可能です。容積率や建ぺい率による規制も受けません。「土地はあるが、今のままだと一般的な住宅を建てることが難しい」という場合でも、トレーラーハウスであれば設置できる可能性があります。

固定資産税や都市計画税がかからない

不動産を所有している間は、固定資産税や都市計画税を支払う必要があります。しかし、トレーラーハウスは車両として扱われるためこれらの税金が課税されません。こうしたランニングコストを抑えられるのは、大きな魅力。

ただし、トレーラーハウスの大きさによっては車検が義務付けられます。全長12メートル、全幅2.5メートル、全高3.8メートル未満であれば、車検が必要となります。また、車両扱いであるため自動車税も必要となるためその点を留意しておきましょう。

一般的な住宅と遜色ない居住性能

前述のように、トレーラーハウスは一般的な住宅と同じ生活インフラを導入できます。生活に必要な設備がそろっているほか、家財道具も一般的な市販のものを設置可能。

また、「車両」と聞くと窮屈そうなイメージを抱いてしまう方もいるのではないでしょうか。しかし、トレーラーハウスの多くは2.4メートル前後の天井高が確保されています。一般的な住宅の天井高は2.2メートル~2.4メートルとなっているため、トレーラーハウスの居住性能が一般的な住宅とほぼ変わらないことがわかるのではないでしょうか。気密性や断熱性の高いトレーラーハウスも売り出されており、1年中快適に過ごせるという魅力もあります。

工期が比較的短い

基礎工事が不要であるため、一般的な住宅と比べると工期が短く済むうえ工事費も節約できます。

トレーラーハウスのデメリットや注意すべき点

トレーラーハウスには、メリットだけでなくデメリットや注意点もあります。購入を検討される際は、こうしたデメリット・注意点についてもしっかりと把握しておきましょう。

納車時のルート確認をしておく必要がある

トレーラーハウスの納車は、設置場所まで通行できるルートが確保されていることが前提です。トレーラーハウスが通れない狭い道があるとなると、ルートを変更せざるを得なくなります。納車ルートに不安がある場合は、前もってルートを確認したりデベロッパー業者へ相談したりすることが大切です。

2階建にはできない

トレーラーハウスにはタイヤが付いているため、住居を重ねて2階建てにすることはできません。ただし、屋根裏部屋のようなロフト付きのトレーラーハウスも登場しています。寝室やちょっとした作業スペース、小屋裏収納として使うのであれば、ロフトでも十分でしょう。

けん引費用がかかる

トレーラーハウスは自走できないため、他の車でけん引して移動させます。重量750キロ以上のトレーラーハウスをけん引する場合は、けん引免許が必要となります。けん引免許はない場合は業者へ依頼することになり、数十万円の費用がかかることも。移動距離やトレーラーハウスの重量にもよりますが、「まとまったけん引費用がかかる」という前提で予算計画を立てたほうが良いでしょう。

トレーラーハウス購入に必要な初期費用

トレーラーハウスの購入から設置に必要な初期費用には、どのような費目があるのでしょうか。

本体価格

トレーラーハウスの本体価格です。設備やグレードにもよりますが、本体価格が1,000万円以下となっているトレーラーハウスも多く販売されています。本体価格に、水回りや内装設備の設置費を指す「オプション費用」が含まれているケースも多くみられます。

運送費用

運送費用、けん引費用がかかります。これらの費用は、移動距離によって変動するケースが一般的。20~50万円程度の運送費用がかかると考えると良いでしょう。

設置費用

トレーラーハウスを設置・固定するのにかかる費用です。別途必要となるか、本体価格に含まれているかは商品・販売会社によって異なります。事前に確認しておきましょう。

ライフライン工事費用

水道や電気、ガスなどのライフラインを引くための工事費用です。トレーラーハウスは、「いつでも任意に移動が可能であること」が条件とされているため、ライフラインも簡単に着脱できるものを搭載しなければなりません。例えばガスは、レンチで簡単に取り外すことができるプロパンガスが使用されます。

トレーラーハウスのおすすめの間取り

トレーラーハウスを住居や離れ、別荘、セカンドハウスとして活用する際、気になるのが広さではないでしょうか。現在は、コンパクトな1LDKから家族で楽しめる2LDK~3LDKのものまでそろっています。

趣味のスペース・離れにしたい場合

トレーラーハウスを、本宅の離れや趣味のスペースとして設置したい場合は1LDK~程の広さがあるものを選ぶと良いでしょう。1LDKとは、1つの居室とリビングダイニング、キッチンから成る間取りのこと。居室はベッドルームに、リビングダイニングは趣味を楽しんだり友人を招いたりするスペースに、という方法で活用できます。

セカンドハウスとしたい場合

セカンドハウスとしたい場合、1LDK~2LDKの間取りがおすすめ。特に2LDKの間取りでは、家族で楽しめるリビングダイニングとベッドルームを確保できるほか、余ったもう一つの居室はゲストルームとしても活用できます。

シニア世代にぴったりなトレーラーハウスを

リタイア後の住まいとして、または趣味を楽しむスペースとして、一から家を建てるのはなかなかの大仕事。「費用を出来る限り抑えたい」と思われる方もいるのではないでしょうか。トレーラーハウスは、そんな時にぴったりな選択肢になりそうです。

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